ヤングガンガン 2007年11号 感想文
2007年5月18日発売 300円
■咲 -Saki-
  第16局[危急]

 福路さんがカラーで登場。
風越の制服ってピンク色が基調だったんですね。
“風”という漢字のイメージから空色だと思っていたのですが。

 タコスの性格をよく分かっていて、咲を連れて控え室から席を外す和が非常に良いですね。
仮眠室での2人の仲睦まじい様子は、ちゃんと読者の想像の余地を残してあるところに好感が持てます。
どこかの学生が嫌がらせをしに来ると言うのも、和がテレビの取材で挑戦的な発言をしていた伏線の回収になっていますね。
珍しくストーリーが普通に面白かったのでちょっと驚いてしまいました。(汗)

 次鋒の眼鏡4人対決というのもなかなか面白い着眼点だと思います。
知り合いの人達と一緒に雀荘へ行くと、高確率で眼鏡4人組になるので凄く周りから浮いてる気がするのですが、そのときの気分を思い起こさせる見事なトラップですね。
しかし次鋒戦が始まってすぐに眼鏡を外した染谷さんの行動は死亡フラグのような気がします。


■ロトの紋章 〜紋章を継ぐ者達へ〜
  #54:The pirate came over

 ついに…ついにポロンが登場!
海賊の格好をして眼帯なんぞを着けているので最初はギランの知り合いか何かだと思ったのですが、マムルが師匠と呼ぶ人物はどう考えてもポロンしかいないのと、間の抜けた言動が遊び人時代のポロンのそれだったので割りと早めに分かりました。

 しかし賢王であるポロンが出てくれば呪文が消失してしまった理由もある程度は説明されると思っていたのですが、全く持って状況は変わらず…。
キメラの翼が使えないというのが唯一新しい情報ですが、そんなことは今までの連載の中で充分に予想がついてましたし。
いつになったらそのあたりの説明がされるのかなぁ。


■死がふたりを分かつまで
  第43話 Killers

 今回も内容的にはインターミッションのような感じですね。
しかし遥の予知能力が感情的になっている状態では発動しないというのは、今後の展開次第では大きな意味を伴ってきそうな気がします。
逆に条件が増えた分、話に組み込むのが難しくなりそうでもありますが。


■カノジョは官能小説家
  第10話 カノジョは一途な人?

 アユミの当番回で、さらには久しぶりにエロ要素満載でした。
でもこの漫画は乳首とか出ないんですよね……相変わらずYGの基準がよく分かりません。
「麦わらのルフィ」とかが画面内に紛れ込んでる方がよほどヤバイと思うのですが…。(汗)


■黒神 ニライカナイ編
  FATE.49 嫌悪・思慕

 今回、やけに比kに笑える言動が目立ってますね。
「無力なもんだ!!」、「なんで…?」、耳クソほじほじ、「イエスッ!!」などなど。
これがジャンプだったら絶対にネタキャラの地位を確立しているのになぁ。

 カクマの敗因は先手必勝で最強技を使用してしまったことですね。
古今東西、漫画やアニメなどにおいてこの行動はかませ犬となってしまう典型的なパターンだというのに。
慶太のおじいちゃんをあっさりと退場させたのはもったいないですよ。


■ニコイチ
  第38話 魅力的なお母さん

 このまま一気に崇くんへのカミングアウトまで行って欲しかったのですが、今回は菜摘さんにカミングアウトしたあとで2人の関係がどう変わったかを描いたブレイクタイム的な話でした。
内容としてはちゃんと菜摘さんの人見知りという伏線も回収していて問題ないのですが、あまり次の展開を先送りにして欲しくないなぁという感じです。
次号ではストーリーが進むのを期待します。


■FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE
  STYLE:1 「戦場の透明人間」(5)

 サブタイトルの意味が明かされました。
従軍カメラマンのように戦地での記録を収める人物は常に死と隣り合わせの状況にあり、そのことを描いた作品などもそれなりの数があるわけですが、犬塚の「存在自体が希薄」という特殊能力はそれらとは逆の方向性を示していて面白いです。
この序章が終わった後にも犬塚の撮った記録が重要味を帯びてくるでしょうし、時間を掛けて開戦までの流れと犬塚のキャラクター性を読者に植え付けたのは凄く効果的だったと思います。


■解錠ジャンキー・ロック
  ロック16 コスモキャリア 

 錠開け漫画のはずなのに、最近は全然普通の漫画になってしまってイマイチです。
日輪錠どころか開錠に手間取るような錠前さえ出て来ないですし…。


■はなまる幼稚園
  第16話 はなまるなお留守番

 う〜ん、普通だ…。
やはり多くの読者はこのようなほのぼのとした展開を求めているのでしょうか。
僕としては、明らかにドロドロとした三角関係が見え隠れするつっちーの過去が凄く気になるのですが…。
園児メインの回は個人的にイマイチなので、これからは大人メインのとき以外感想を書かないことにします。


■ムカンノテイオー
  SCOOP.20

 テレビ業界からの応援の声と今回の内容のミスマッチっぷりがヒドイですね。(汗)
しかしそんな中でも、千夏の仕事に対する信念がちゃんと描かれていたのは好印象でした。


■キズナ
  Episode 08

 この漫画の方向性を理解出来ないのって、もしかして僕の読み込みが足りないせいなのでしょうか?
実はそこら中にヒントが転がってて、他の人は普通に楽しく読んでいるのではないかという錯覚にとらわれ始めています。
周りにYGを読んでる友達なんかいないので、誰にも相談出来ないんですよね…。


■ユーベルブラット
  Unordnung《混乱》

 砲台伯という名前の由来がエルサリアの口から明かされましたが、バレスターの浮遊城は既にその意味を履き違えてしまっているのですね。
問題はその浮遊城がどこから出て来たものなのかと言うことですが…。
闇の異邦の意匠をまとっていると言う以上、やはりそちら側の勢力が介入していそうな感じです。


■ミチバタメモリーズ 〜Sweet hot dog〜
  小玉有起

 『辻斬りまこちゃん』や『ミチバタメモリーズ』など、度々YGに登場している小玉先生がついにセンターカラーで登場!
残念ながら今回も連載ではなく読み切りですが、この読み切りカラーには編集部の期待っぷりを感じさせます。
しかしながら、原作付きというのには納得のいかない部分もあるというのが正直なところ。
小玉先生の漫画は原作なんか付けなくても、充分にストーリーも良く出来ていると思うのですが…。

 とはいえ今回の原作者の方は小玉先生の漫画の雰囲気を良く捉えており、ほとんど違和感のない内容になっています。
原作の町田一八さんは検索しても情報が全然出て来ないので、どういう人物なのかさっぱり分からなかったりしますが…。

 前置きが終わったところで本編の感想です。
ストーリーは綺麗にまとまっていますが、前回の読み切りに比べると捻りがなさ過ぎるのは残念。
前回のはゲームとの連動を抜きにしても素晴らしい内容だったので、どうしてもそれと比べると見劣りしてしまいます。
でもやっぱり小玉先生の漫画の中に流れる空気と言うか、雰囲気は個人的に凄く好きですね。
1号でも早く連載化して欲しいと思います。

 連載と言えば、小玉先生は近代麻雀で「こまつンち」という漫画を不定期連載されているようです。
竹書房なので単行本化の望みは薄そうですが…。


■天保異聞 妖奇士
  #14 蛟-六

 まさかコミック版でも宰蔵の巫女姿を拝めるとは思ってもいませんでした。
視聴率の低迷からアニメの方が先に打ち切られてしまい、漫画の方も淡々と話が進んでいくだけで大して盛り上がっていなかっただけに、この宰蔵の存在は大きいですね。
ぜひ漫画版でも「フィギュアスケートの舞」を見せて欲しいです。


■戦線スパイクヒルズ
  #52 即死

 泰典がシマコウからFDをスッたのは、やはりノムラとの直接対決のためでした。
状況は明らかにノムラが不利ですが、果たしてここで決着はつくのでしょうか…?
チサトさんに教われなかった奥義の存在も気になるところですし、この場での勝負は引き分けか持ち越しになるのではないかと予想します。


■JACKALS
  Kill-31 潜入

 ニコルの性格が相変わらずクソ過ぎて失笑を誘うのですが、今回の最大の見所はリチャードの「銃を用いた格闘技」ですね。
この言葉を見た途端、僕の中でのイメージは銃を鈍器として扱うものとして固まりました。
そう、週刊少年ジャンプで連載されていた『BLACK CAT』の主人公・トレインのように。(参考:男爵ディーノ内ページ黒猫紳士)

 しかし実際の「銃闘技」とやらは「ガン=カタ」の中途半端なパクリでしかなく、非常にガッカリさせられました。
村田先生はそろそろネタ切れになっているのではないかと心配になります。


■セキレイ
  第47話 廻転

 何だかよく分かりませんが、結は“No.08結女”の生まれ変わりだったということなのかなぁ。
それっぽい伏線ってあったっけ…?


■WORKING!!
  第80話

 前回に引き続き、今回も巻末フルカラー。
ドラマCDやケータイコミックとかもあるし、何気にこの作者の仕事量は半端じゃないですね…。
しかし今回の本編は途中で趣旨が変わってる感じがしてイマイチかなぁ。
冒頭からの流れでマジックハンドネタをオチに使って来ると思ったのに。


←2007年10号 Home 2007年12号→